浅層バックライン
動画の解説文
浅層バックライン
皆さんこんにちは。
皆さんは施術の際に筋肉や筋膜の繋がりを意識しているでしょうか?
今回は数ある筋膜ラインの1つである『浅層バックライン』についてお話していきます。
筋膜そのものが何のことかわからないという方は、過去の動画をご覧いただくと、より理解が深まると思いますので是非ご覧ください。
それでは最後までよろしくお願い致します。
浅層バックライン
浅層バックラインは、別名“スーパーフィシャルバックライン”ともよばれていて、その名の通り、背面の上から下まで、直線的に繋がっているのが特徴です。
このラインは、姿勢を正しく保ったり、二足歩行の際に働き、肩こりや腰痛の原因が、このラインの疲労であることも少なくありません。
特徴と役割
最大の役割は直立姿勢の保持で、真っ直ぐ立って歩行できるのも、このライン上の筋肉の連動によって成り立っています。
また、このラインに関係する筋肉群は「抗重力筋」という、姿勢を保つ筋肉で構成されており、遅筋繊維がメインになっています。
遅筋繊維は、瞬発力や大きな力は発揮できないものの、持久力に優れていることから、長時間働くことができます。
ほぼ全ての活動時に働いており、肩こりや腰痛をはじめ、長時間の同姿勢によっておこる猫背や、それに伴う慢性的な頭痛は、この筋膜ラインの不調からおこる場合があります。
主な筋肉の繋がり
浅層バックラインは、前頭筋から始まり、帽状腱膜を通り、脊柱起立筋群へと下っていきます。
脊柱起立筋群はその名のとおり、体を起こして立たせるための筋肉なので、常に働き疲労しやすい筋肉です。
起立筋群を下っていくと、次は仙結節靱帯(せんけっせつじんたい)を通ります。
仙結節靱帯は、仙骨と坐骨結節を繋ぐと同時に、起立筋群とハムストリングスを繋ぐ上半身と下半身の連結部分になります。
ハムストリングスを通ると、次は膝裏を経て腓腹筋に繋がります。
そのままアキレス腱、足底筋膜、そして最後は指先まで繋がっています。
このことから
「足裏のマッサージや、ふくらはぎを揉みほぐしたら首がラクに動くようになった」
という声や、
「背中や首がほぐれたら頭痛がなくなった」
という声は、この浅層バックラインに由来する効果であると考えることができます。
ケアのヒント
浅層バックラインが硬くなると、前屈動作がしづらくなります。一般的に前屈動作の不具合はハムストリングスや腓腹筋の硬さによるものだと思われがちですが、実際は筋膜の繋がりによって、背中や頭皮の硬さも影響します。
背面全体を覆っているので、施術の際は局所的ではなく、全体的なアプローチを基本とし、自覚症状や生活環境などをカウンセリングしながら施術を組み立てると効果的です。
セルフケアの際は、足裏やふくらはぎのマッサージが手軽に行えます。ゴルフボールを足裏で「イタ気持ちいい」と感じるくらいまでゴロゴロ踏むと、前屈動作がラクになる人もいます。
他にもセルフで行うヘッドマッサージや、ハムストリングスのストレッチで効果がみられる場合もあります。
全ての人に同じように効果があるわけではありませんが、筋膜を意識することで、
改善の糸口が見つかるかもしれません。
今回のおさらい
それでは最後に今回のおさらいをします。
浅層バックラインは、別名“スーパーフィシャルバックライン”ともよばれていて、頭から足裏まで、直線的に繋がっています。
姿勢を正しく保ったり、二足歩行の際に働き、肩こりや腰痛の原因が、このライン上の筋肉の疲労であることも少なくありません。
足裏のケアで、首の不調が軽減するなど、同じラインに含まれた筋肉にアプローチすることで、不調の改善が期待できます。
ケアの際は局所的なアプローチではなく、全体的なアプローチが有効です。
最後まで動画をご覧いただき、ありがとうございました。
それではまた次の動画でお会いしましょう。